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蝉時雨のやむ頃 [本(漫画)]

タイトル:海街Diary1「蝉時雨のやむ頃」
著者:吉田秋生

<内容>
三姉妹の次女・佳乃の元に、父の訃報が届いた。
佳乃が幼かった頃、好きな女性が出来て、その女性と暮らすために自分達家族を捨てて家を出て行った父。
それ以来、父と一度も会っていない佳乃は、父が亡くなったと聞いても、当然の事ながら涙なんか全く出てこなかった。

三姉妹の長女・幸が仕事の都合で出席出来ない代わりに、お葬式に出るよう頼まれた佳乃は、三女の千佳と共に父が暮らしていたという山形へと向かった。そしてそこで待っていたのは、初対面の異母妹・すず。
すずはまだ中学生だったが、泣き崩れる義母を気遣いながら、義母の代わりに訪れた参列者に挨拶し、ひと粒の涙も見せずに気丈に振る舞っていた。

<感想>
私は吉田秋生さんの描く漫画がとても好きで、一度読んだ作品でも繰り返し読んだりしています。
この作品は一番最近出たもので、吉田さんの作品は比較的にハードな内容のものが多い中、久しぶりにほのぼのした温かい感じの内容でした。
こういったほのぼの系の漫画も、吉田さんらしい味があってとっても好きです。

この物語の主役になるのは、しっかり者の長女・幸、マイペースな次女・佳乃、自由奔放な三女・千佳。
そんな三姉妹の次女・佳乃と、三女・千佳の二人が、父の葬式に出席する事になったのですが、この二人が繰り広げるお葬式の場に似つかわしくないバカ丸出しの言動が面白過ぎて笑いを誘います。
棺の中に眠っている父の顔を見た千佳が言った、「知らないおっさんが死んでるよ」ってセリフには思わず吹き出しました。

それに比べて、後にこの物語のもうひとりの主役となる異母妹・すずは、まだ中学生だと言うのにしっかりした女の子でした。しかし、しっかり者になったのには、それ相応の理由があったんだと思います。
実は、父の再婚相手であったすずの母親はすでに他界していて、父が再々婚した女性とその連れ子が一緒に暮らしているという、ちょっと複雑な家庭環境だったりするんですよね。

で、この義母って人が、私が嫌いなタイプの女性だったりするんですよ。
ずっと葬式が終わるまで泣き崩れっぱなしで、妻としてやらなければならない事を全部すずに押し付けてばかり。喪主の挨拶まですずに言わせようとしたのには「ふざけんな!」って思いました。
そのくせ、佳乃と千佳に遺産相続権を放棄してほしいって話をするのはしっかり忘れないんだから、うわ〜最悪〜って感じですよね。

でもその後、遅れてお葬式に駆け付けた長女の幸が、この義母にがっちり釘を刺したのでスカッとしました。
そして、お葬式が全て終わった後、幸がすずに向けて言った言葉と、その言葉で堪えきれず初めて涙を見せたすずの姿に、私まで涙が出てしまいました。
幸が言ったセリフは本当に簡単なものだったんですが、昔、父に捨てられた家族を守るために長女として頑張ってきた幸だからこその重さみたいなものがあって、すごく胸に響いたんです。

久しぶりに、読後にあったか〜い気持ちになれる漫画でした。
やっぱり吉田さんの作品はいいですね。


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ホタルノヒカリ 9巻 [本(漫画)]

昨日の仕事帰りにふら〜っと書店に寄ってみたら、いつのまにか出てたのね〜、ホタルノヒカリ9巻。
ずっと4ヶ月に1巻のペースで出てたから、9巻が出るのはたぶん今月中旬ぐらいかな〜って思っていたので、思いがけず平積みされているのを見つけてちょっとびっくり。
今回だけいつもより早めに出たのは、今ドラマやってたりするから、ひょっとしてその影響もあるのかな?


さて、ここから感想〜☆

前巻では、蛍が部長と一緒に暮らしている事を彼氏であるマコト君に告白したり、部長が交通事故で入院しちゃったり、ついに蛍の干物姿をマコト君に見られてしまったりと、これまでになく急展開な内容でしたが、今回はそれに輪をかけて急転直下な展開でした。

干物姿をマコト君に披露してしまい、しどろもどろになりながらも必死でフォローしようとする蛍だったのですが・・・フラれてしまいましたよ。マコト君に「もう無理」とか言われちゃってるし・・・。
結婚まで考えて同棲する直前だったのに、干物姿一発で破局。そんな蛍のどん底っぷりが見ていて本当に痛々しかったです。
そんなどん底な気分を紛らわすように一生懸命仕事に打ち込んだり、入院している部長には迷惑掛けたくないからと「うまくいってます〜」的な事を言って見え張っちゃったり、職場の人達に別れた事を知られて同情的な目で見られたりと、もう全てにおいて可哀想過ぎな蛍。

でもね、蛍は「干物姿」が自分のフラれた原因だと思っている(というか、それが原因だと思い込もうとしている)んですが、実際は違うんですよね〜。
マコト君は、蛍の干物姿がショックだったのではなく、部長にはその干物姿を以前から見せていたという事実にショックを受けたんですよね〜。
自分の恋人が、自分以外の異性に心を許している姿を目の当たりにしたら、そりゃ〜誰だって辛いでしょう!
蛍はそのへんのところを解ってないですよね。
いや、蛍もその事に薄々勘付いているんだけれど、それを認められずにいるっていうか、なんていうか・・・。
マコト君はまだ蛍に未練がある感じだし、今後の蛍の行動次第でマコト君とヨリを戻せる可能性はあると思うんですが・・・。

しか〜し、私的には蛍は是非部長とくっついて欲しいんですよ。絶対にそのほうがうまくいくような気がするんですよ。
別にマコト君がダメだっていうわけじゃないんだけど、っていうか、マコト君もすっごくいい男だと思うんだけど、蛍にはありのままの素直な自分でいられる部長のほうが合ってると思うんですよね。

って、ただ単に部長が私好みっていうだけなんですけどね(* ̄▽ ̄*)


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ホタルノヒカリ 8巻 [本(漫画)]

タイトル:ホタルノヒカリ
著者:ひうらさとる

私はよく小説を読んでいるけれど、漫画も小説ほど頻繁ではないにしても気に入ったものは時々読んでいるんです。
これも気に入って買い続けている漫画のひとつで、この前8巻が出たので早速購入して読んでみました。

おおまかなあらすじは、何年も恋愛していなかった27歳のOL・蛍が、訳あって職場の部長と同居生活するハメになってしまうというお話。部長との同居生活は、もちろん職場にバレると面倒なので、二人だけの秘密ってことになっているんです。
で、そんな生活が始まった矢先に、仕事で知り合った年下の男性から好意を持たれて、お付き合いする事になった蛍なのですが、長い間恋愛をサボっていた彼女は、恋愛に関する免疫が著しく低下していたために、様々な事で思い悩む事に・・・。

しかもこの蛍ってば、会社ではキチンとしているんだけど、家に帰ればとんでもないくらいにだらしない生活を送っていて、そのギャップがスゴイ!
当然彼氏にそんな生活を見せたら終わりだと思っていて、デートの時には必死でしっかり者のお姉さんを演じているんだけど、それがまた面白過ぎて泣けてくるんですよ。
で、そんな彼女のだらしない素の姿を知っているのは部長だけで、蛍は部長の前では自然体でいられるワケで・・・
とまあ、こんな感じの内容になっているんです。

正直、「あるある〜!」っていうエピソードが盛り沢山で、それなりの年齢になっている独身女性が読めば、かなり共感出来るかもしれません。
蛍が彼氏に好かれようと一生懸命いろんな事を頭の中でグルグル考えて、それを行動に移す度に裏目に出ちゃうところなんか、思わず笑っちゃうんだけど、他人事とは思えないっていうか・・・。

そして、そんな彼女が恋愛に関して行き詰まった時に相談しているのが、同居人である部長なんだけど、この部長がまた「素敵な大人の男」って感じがメチャメチャ滲み出ていてイイ感じなんですよねぇ〜。
しかもこの部長が、奥さんと別居中っていうちょっと危ない設定なんですよ、これが。年下の彼氏も可愛いけれど、私個人の好みとしてはこの部長のほうが良かったりするんです。

でもって、今回購入した8巻では、ずっと秘密にしていた部長との同居生活の事を、年下の彼氏に告白しちゃうっていう出来事があって、部長と蛍の関係にジェラシー感じちゃってる彼氏の姿が可愛くって良いんですよ〜!
次巻が楽しみです〜!


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